小関順二 問題だらけの12球団2022を読んで

まず小関順二さんについて

皆さんは、小関順二さんを知っているでしょうか?

小関順二さんはドラフト研究と、アマチュア野球の観戦の先駆者で、2000年から毎年、12球団の戦力予想とドラフトでとった新人の紹介をする、『問題だらけの12球団』という本を出している、野球評論家です。

小関順二さんは、ドラフト会議のCS放送の解説なども毎年任されていて、アマチュア野球に興味がある人ならば、絶対に興味をそそられる方で、その観戦方法はストップウォッチで、走力のタイム測定や、キャッチャーの盗塁阻止のための二塁送球のタイムなどを測定して、数字で選手を評価して見ている、主観よりも客観的なデータに基づいて論評を書いている人です。

そんな小関順二さんは、大谷翔平の本など野球関係の著作をたくさん出している人なのですが、その中でも代表作となっているのが『問題だらけの12球団』です。

この本の特殊性について書いていきたいと思っています。

『問題だらけの12球団』の凄さについて

この『問題だらけの12球団』、出た時に新しいと言われたことは、まずセパ12球団平等にページを割いて紹介をしていて、巨人や阪神といった人気球団と、ロッテ、オリックスといった一部のファンには興味が湧くものの、そこまで人気がある球団ではないところも、同じスペースで評論をしている所に、当時はセパの人気格差があったので、新鮮に映りました。

内容も、巨人や阪神がFAで選手をとってもあまり強くはなっていないところを強調し、ドラフトを制する球団が優勝をするんだという、徹底したドラフト主義が特徴となっています。

そのドラフト主義でも、特徴的なのが、高卒、大卒、社会人卒を平等に取るバランス主義を掲げていて、特に即戦力ピッチャーばかりドラフト上位でとる12球団を批判して、「ドラフトで高卒を上位でもっと取れ」というのが、毎年のように書かれています。

このドラフトで高卒を取れという評論は、メジャーに行ったイチロー、松井、ダルビッシュ有、大谷翔平などが全員高卒なことに触れ「高卒は育てるのが難しいが、育った時のスター性が違う」とブレがなく「3年に1度は高卒の大物に、抽選になっても取りに行け」と論じています。

この「高卒を取れ」という評論は、最新版の2022年度版でも強調されています。

問題だらけの12球団2022について

今回の問題だらけの12球団2022年度版は、昨年優勝をしたヤクルト、オリックス共に、高卒の大物がいたからだと強調しています。

ヤクルトなら山田、村上のバッター、オリックスだと山本、宮城といった先発ピッチャー陣の凄さが優勝につながったと論じていて、確かに巨人の坂本や岡本なども高卒なので、強いチームは高卒が多いから、高卒を取って育てて勝つというプロセスが優勝につながるというのには、納得がいきます。

逆に大卒、社会人卒の即戦力ばかりを取っている球団は、短期的に見てはチームの戦力のアップにつながりますが、長いペナントレースを考えたならば、若い力も必要なんだと、阪神なんかが優勝できずに苦しんでいるのに繋がっていると論じているのには説得力があります。

今回の2022年度版は、最初の特集ページでアンダー25歳の年齢だけで強いチームが作れるところはどこかを書いてあり、12球団で一番若手が育っているのは広島カープで、オリックス、ロッテもトップクラス、逆に楽天は厳しいのではないかと予想しているので、将来の順位予想に当たっているのか、興味が湧くところです。

この『問題だらけの12球団』を読んでからは、ドラフトを見る楽しみがものすごく上がりました。たとえドラフト一位で抽選になり外しても、その後高卒を取っていたのなら、坂本は外れ一位だったし、山田は外れ外れ一位だったから、結果良し。抽選に外れ、高卒ピッチャーの森木を取った阪神は未来が見えていると思えるようになりました。

このように野球を好きな方には、たまらない内容となっている『問題だらけの12球団』読んだことがない方はもったいないと思いますので、ぜひ一度手に取ってみてください。

weitten by 就労継続支援B型事業所 ユアライフ新大阪