岡田阪神 2023優勝の要因は昭和、平成野球?!

古き良き岡田野球

岡田阪神が2023年優勝をしました! 阪神ファンとしては待ちに待った18ぶりの優勝ですが、その要因について書いていこうと思います。まず18年前の優勝も岡田監督だったので、やはり監督の采配を無視はできません。
特にFAなどの補強はしていないので、現有戦力は前任の矢野監督とはそんなにも変わってはいないはずなのに、今年のこの強さ。岡田監督が仕掛けた戦略とはなんだったのでしょうか。
ズバリ一番にした改革は、すべてを固定をするということです。
全試合4番を打っているファースト大山を筆頭に1番センター近本、2番セカンド中野、3番ライト前半ノイジー後半森下、5番サードサトテル、7番キャッチャー、8番ショート木浪と、ほぼ全試合守備位置も変わらず、このオーダーを組みました。特に8番を打っている木浪なんかは打率2割8厘と、打率だけ見ればクリーンアップに入れてもいいぐらいの活躍をしているのに、てこでも変えない采配に信念を感じました。
この打線を固定して戦うというのは昭和野球では普通でしたが、令和の野球として見れば異質の采配でした。
昨年オリックスが打線を固定させずに戦った、中嶋マジックとも言われた作戦を見ても明らかのように、調子のいい選手を使う、打線をコロコロ変えるのが令和の野球のスタンダードになっています。
そんな風潮に逆流するかのように、打線守備固定で戦った岡田監督を見て、古き良き昭和野球を感じました。
役割分担がちゃんとできる、事前に心の準備ができる、作戦的に変わらないので自分の野球を全うすることができるといった、打線固定のメリットを改めて現代にピックアップしたと言えるでしょう。
岡田阪神、古き良き革命と言えそうです。

投手陣は平成野球?!

一方、投手陣のほうを見ていくと、先発をあまり引っ張らずに、中継ぎ、抑えで勝つという、平成の勝利の方程式として確立した采配をしました。これの元祖は2005年、ジェフウイリアムズ、藤川、久保田の三本柱で優勝をした岡田監督です。
この勝利の方程式をバージョンアップさせ、島本、及川、桐敷、岩貞の左投手、加治屋、石井、ケラー、ブルワー、浜地、馬場といった右投手の豊富な中継ぎ陣を、時折休ませながら最後の岩崎で締めるという、令和野球の新しい形を示したのではないでしょうか。
しかし根底にあるのは、自らが作った平成勝利の方程式を現代野球で復活させるということだったのでしょう。この辺の揺るぎない信念が、優勝に導いたのではないでしょうか。昭和だけではなく平成野球のいいところも取り入れていた岡田阪神。その辺が強さの原因でしょう。

岡田監督、前任の時と変わったところは?

打撃では昭和野球、投手陣は平成野球と、令和の野球に合わせずに勝った岡田阪神。逆に変わったなと思ったのは、岡田監督がベンチで大好きなパインアメを食べながら、笑顔を見せていたところです。
前任の時は強面で通して、選手とはあまりコミュニケーションはとっていなかったらしいですが、今回はミーティングにも参加して、選手とも交流を増やした模様です。
俺も年をとって丸くなったと監督自身でも言っていますが、この辺は監督ともコミュニケーションを取りたい、現代の選手に合わせた令和の新しい監督の姿かもしれません。

昭和、平成野球をミックスして令和の新しい監督像を作った岡田監督。頑固なところは頑固。柔軟なところは新しさを取り入れた姿を見て、岡田監督ならば阪神の黄金期を作ってくれるのではないかと、期待をしています!

written by 就労継続支援B型事業所 ユアライフ新大阪