岡田采配に絶望した
2023年4月12日に阪神の村上が登板をして、七回まで一人もランナーを出さない完全試合のペースで投げていたのにも関わず、八回の表で代打を出されて記録が途切れた時、僕はラジオで試合を聞いていたのですが、岡田采配に絶望しました。
完全試合は平成では槇原、令和では佐々木朗希しか達成していない大記録。それをヒットを打たれたのならば納得がいきますが、代打交代なんて納得がいきません。
結果としては、八回から登板をした石井がホームランを浴びて同点になり、村上の勝利投手の権利もなくなるという悲劇。その後延長に入り最後は近本のタイムリーで勝ち越して勝利を収めましたが、僕は怒りが止まりませんでした。
一点差だった、村上の球がいい当たりを打たれ始めた、リリーフに練習試合から失点をしていなかった石井がいたなど、色々な要素が重なっての交代だということは理解できますが、大記録を見たいというファンの気持ちを全くないがしろにした交代劇に、僕は監督の勝利至上主義を感じました。
ファンの気持ちを考えず、勝利だけを追求するという完全試合交代劇、この事態におちいった時、僕は『またか』と思いました。
この完全試合ペースなのにも関わらず交代をするというのは、前例があるからです。
過去にもあった完全試合中交代劇
記憶が新しいところでは、昨年の佐々木朗希が完全試合を達成した、次の登板でも完全試合ペースで試合を進めていたのにも関わらず、8回で降板。2試合連続完全試合という大記録は、投手交代という形で幕を閉じたので、この時も怒りを覚えました。
ゼロ対ゼロの同点だった。球数が110球以上超えていたなど色々と要因があるというのは理解できますが、夢の記録を交代で終わらせるというのは、あまりにもファンの気持ちを汲み取っていないと感じます。この交代を告げた時、相手ベンチだった新庄監督が信じられないといったポーズを取っていたのが印象的でした。
そしてこの完全試合ペースなのにも関わらず交代をするという采配で有名なのが、2007年の日本シリーズで中日の落合監督が、前人未到の日本シリーズ新記録となる完全試合ペースで投げていた山井を8回で下げて、9回の岩瀬で抑えて日本一になったという事例です。
この時も勝ったんだからいいだろとばかりに、落合監督は自身の采配に自慢をしていました、この時も怒りが止まりませんでした。
大記録を見たいというファンの気持ちがないがしろにされているこれらの前例。その『悲劇』がまた起こったので怒りを込めてこの書き込みをしています。
勝利至上主義か夢か
もし村上が完全試合を達成していれば、阪神の投手では初、また村上はまだ初勝利を挙げていないので、初勝利が完全試合となるとNPB初の大記録だったのにも関わらず、夢が監督のさじ加減によって断たれました。
この勝利至上主義、本当に正しいのでしょうか。勝つことが最大のファンサービスであるという意見もありますが、僕はそれ以上に、試合の中でドラマを作る、いい試合をしてファンの気持ちに答えるということの方が大切なのではないかと思います。
一試合だけ見れば、一年で140試合ある中での試合に過ぎない。しかし、大記録を作れれば、永遠に語り継がれる試合として、ファンの記憶に残るはずです。
僕は岡田監督就任賛成派でした。しかし、今回の交代を見て、矢野監督ならば最後まで投げさせたのではないかと思ってしまいます。
岡田監督は打てない打線を見て、焦っているのではないでしょうか。そんな怯えから大記録を途絶えさすというのは、どうしても納得がいきません。
プロの野球というのは、勝利だけでなくロマンも見せて欲しいと思います。大記録を無視して、勝利をあげたいというだけのエゴで采配を振るうというのはノーだと、声を大にして言いたいです。
ああっ、村上の完全試合見たかったな・・・。