プロ野球 若返り現象が起こっている!

偶然? いや必然!

昨年プロ野球をにぎわせたのは村上の史上最年少の三冠王獲得、そして佐々木朗希の史上最年少完全試合達成でした。

村上22歳、佐々木朗希20歳での記録達成に若さへの驚きがあります。この史上最年少の達成者が出たことは偶然なのでしょうか?

いや、僕は違うと思っています。最近の科学的なウェートトレーニングや、ユーチューブなどでのプロの練習勉強ができる環境。その結果アマチュアの時から体が仕上げっていて、若手は早く活躍する環境になっていると思います。

そして何より大谷翔平を筆頭に、ダルビッシュ有、前田、鈴木誠也、菊池、さかのぼればイチロー、松井のような高卒の選手たちが大勢メジャーへ行っているという現代野球の変化により、ドラフトの時から、高卒の大物を取ろう、そして早く育ててチームをスケールアップして欲しいという思惑が、この現象を生んだのだと断定します。

なので清宮がまだ高卒5年目にあたる年なのに、さも伸び悩んでいるかのような印象を持たれているのも、こういった事情があると思います。

2023阪神のスタメンも若い!

そして我が阪神タイガースですが、他球団ともひけを取らない若いスタメンとなっており、平均26歳という若さのスタメンで開幕を迎えました。こんな若さで開幕を迎えるとは、少し前の野球界を考えたらあり得ないようなフレッシュさです。

昔のプロ野球では、プロの成熟期は28歳から32歳ぐらいだと言われてきましたが、そんな常識が吹き飛ぶぐらい各球団若い選手が躍動しています。

昔の高卒は4年ぐらいはファームで体作りをして、それから徐々にスタメンを勝ち取ってゆくというのが定説になっていて、清原、松井などは例外の選手として語られてきましたが、それが今や高卒すぐに活躍というのも珍しくはなくなってきていることに、もうプロ野球を見てきて30年以上になる僕から見ても驚きです。

今年の阪神開幕オーダーを見て、ルーキーの森下、22歳の若さでレギュラーを奪取しようと奮闘している小幡など、育成下手だと歴史的に言われてきた阪神ですら、これだけ若いスタメンを組めるというのは、びっくりの一言です。

むろんこれだけの若いオーダーを組めるのは、岡田監督の主眼によるのも大きいと思いますが、他球団の若手の活躍を見て、引っ張られるような形で若いチームになっていると思います。

野手の最高齢が32歳の梅野という若いタイガース。最近のトレンドに乗れているようで頼もしいです!

メジャー挑戦が当たり前になった新しいプロ野球界

こんな若くなったプロ野球界のトレンドとして外せないのは、くり返しになりますが、メジャー挑戦者が増えたことでしょう。イチロー選手以降、活躍をするメジャー組が減った印象があったNPBですが、大谷翔平の大躍進がまたメジャー挑戦者を増やしている現状です。

大物が大リーグに行ってしまうから、大物を取りにドラフトへ向かう。そしてポジションの大穴を埋めるべく、早く一軍で使うという好循環が、現代プロ野球で起こっている現象だと思います。

この現象は今後、僕はサイクルが早まっていく一方だと思っています。メジャーとの取り決めで25歳から大型契約を組めるというシステムになっている。逆に言えば25歳になったら、村上も佐々木朗希もメジャー挑戦をするだろうと思っています。

こうなるとそんな大穴が空く前から、ドラフトやFAなどで補強をするチームがこれから優勝をしていくのだろうと考えています。

若手育成に失敗したら、即地に落ちていく。そんなシビアな環境が、今後の日本プロ野球の常識になっていくでしょう。

大物選手がメジャーへ旅立っていくのは寂しいですが、WBCなどを見てもわかる通り、やはりメジャーリーグ組が若いNPBの選手たちを引っ張っていくのは間違いないので、この流れは仕方がないでしょう。

それよりも続々と若くして一軍で活躍するスーパースターたちを見て、ゾクゾクするような新しい日本プロ野球を楽しみにしましょう。

とりあえず今年、森下に新人王に輝いて欲しいなと願望を最後に書かせてもらいます。頑張れ、森下!

written by 就労継続支援B型事業所 ユアライフ新大阪