新婚旅行―イタリア

家内との新婚旅行

 家内と新婚旅行の行き先を相談して、イタリアに決めた。二人とも行ったことがなく語学の勉強が好きな家内がイタリア語をラジオ講座で勉強していたためである。JTBで旅行を決めて添乗員付きの旅行になった。
 域品はイギリスのヒースロー空港経由ローマ空港行となる。ヒースロー空港の広さには驚いた。乗り遅れないようにするのがやっとであった。
 ローマはさすがに古い街である。イタリアの首都でローマに囲まれるようにローマ教皇の居住するバチカン市国がある。バチカン市国は全世界のカトリック教徒にとっての中心地である。
 道が狭く、自動車も小さいものが多い。

イタリアの名所①

 コロッセオ(円形闘技場)は80年に、ウェスバシアヌス帝とティトゥス帝によって造られたもの。剣闘士試合では様々な猛獣5000頭が殺され、数百人の剣闘士が命を落としている。巨大な建築物である。長径187.5M、短径156.5Mの楕円形で、面積3357㎡、内部アリーナ86×54、高さは48M、推定5万人から8万7千人の観客を収容できた。
 食事は前菜の後にメイン・ディッシュが出てくる。この前菜がクセモノでボリュームがありこれだけで満腹になる。主菜をふうふう言いながら食べる。場合によればこの後デザートが出てくるので戦々恐々である。イタリア人の食べる量の多さに驚いた。
 バチカン市国
 バチカン市国はイタリア王国との確執により、半世紀にわたってイタリアとバチカンの国交は断絶。1929年の「ラテラノ条約」によって、ようやくイタリアは独立した主権国家としてのバチカン市国を承認し、現在に至っている。原則として出入国が自由で独自のパスポートもなく検問所もない。
 「サン・ピエトロ広場」とつながる「サン・ピエトロ大聖堂」にはいって天井を仰ぎ見れば、おごそかな内装に圧倒された。
 バチカン美術館は世界的に有名な作品を多数所蔵しており、数日をかけても見切れない。
 ホテルに戻る道中で、前から五六人の薄汚い女性たちがやってきて、すれ違いざま、なにやらつぶやきながらいきなり私のズボンのポケットに手を突っ込んできた。ズボンの中をくまなくまさぐってくる。驚いて「何をする!」と一喝して彼女の手を振りはらった。彼女たちは「ジプシー(ロマ)」だったのだ。小銭をポケットに入れていなくて良かったと思う。
 ローマの次は水の都「フィレンツェ」である。長距離の特急で行く。市内中心地は住民の自家用車やタクシー、バスを除く自動車の乗り入れが制限されている。
 だから市中を散策するのは自動車を気にせず快適なものであった。
 中世には毛織物業と金融業で栄え、フィレンツェ共和国としてトスカーナの大部分を支配した。メディチ家による統治のもと、15世紀のフィレンツェはルネサンスの中心地となった。 

イタリアの名所②

「サンタ・マリア・デル・フォーレ大聖堂」
  1296年から140年以上をかけて建設された巨大なドーム状の大聖堂である。全長153M、幅90M、高さ114M。ドームは八角形で内径43M。聖堂の大きさとしては世界で四番目に大きい。ドームを会談で登っているとその巨大さがよくわかる。ローマの闘技場もそうだが」建築に秀でたイタリア人の能力には感心する。またこの大聖堂の美しさにも驚いた。余談だが、日本の学生が再三、落書きをしたことがあったが温厚な処分で済んでいる。最近はインバウンドで来日した外国人が落書きなどをする話を聞くが、日本人も以前は落書き事件を起こしていたのである。恥ずかしい話である。
 「ヴェネツィア」(ベネチア)
 フィレンツェを出た後、鉄道でヴェネツィアに向かった。運河が縦横に走る水の都である。地上では、迷路のように狭くて曲がりくねった路地や通りに自動車は入れず、橋も歩行者専用である。移動はゴンドラと呼ばれる手漕ぎボートで行われる。
 サン・マルコ広場はベネチアの中心的な広場で、回廊のある建物に囲まれ、ドゥカーレ宮殿やサン・マルコ寺院などがある。世界で最も美しい広場と言われており、観光名所のほか海からの玄関口である。サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会に行こうとしたときは5時になりかけていた。5時で水上バスはおしまいである。まだ5分以上あるのに切符売り場の係員が窓を閉めているではないか。私は血行を変えて大阪弁で閉められかけている窓をたたいて切符を売るように係員の女性に要求した。彼女は面倒くさそうに窓口を開けて切符を売ってくれた。家内はイタリア語を勉強しているはずなのにこうゆう時にはまったく役に立たない。
 ミラノ
 ミラノは北イタリアに位置し、商業、工業、金融、観光で知られる世界都市である。ファッションの街だが私はファッションには興味がない。ここではティラミスを食べたことが楽しい思い出である。これもやたらと量があり食べるのに四苦八苦した。それ以外は残念ながら印象がない。

written by 就労継続支援B型事業所 ユアライフ新大阪