今年に観に行った美術館の数々ー7選-パート1

今年、複数の美術展に行ったので紹介したいです

今年は、沢山の美術展に行くことができました。
行った順番で、紹介すると
1、モディリアーニ愛と創作に捧げた35年 2、庵野秀明展 3、バンクシー展
4、出版120周年 ピーターラビット™展
5、ポンペイ展 6、フェルメールと17世紀オランダ絵画展 7、岡本太郎展
です。同じ年に7個も行った事は無かったので、急に自分でもどうしたのかと思うほどでした。今回は、1から4までを紹介します。

1、モディリアーニは春、中之島美術館に行きました。季節も良くて歩いていて気持ちが良かったです。
モディリアーニは、35歳と言う若さで亡くなりました。紹介のされ方が斬新で只、モディリアーニの絵を並べるだけではなく同世代に活躍した画家たちの作品やモディリアーニが影響を受けた画家の作品も展示していました。
同世代の画家の中に、日本人でフランス画家・彫刻家の藤田嗣治が居てました。
感想を述べると藤田の絵は、日本の筆使いと西洋の絵のタッチが融合した優しい絵に見えました。
藤田は、モディリアーニが住む部屋のお隣さんだった為、親交があり共に酒を酌み交わしたなかでした。モディリアーニは、生前には絵が売れず、死後やっと評価されたそうです。その為、モディリアーニが結核でなくなると、元々貧困だったので身ごもの妻は幼い娘と一緒に自殺してしまいました。
感想ですがモディリアーニの特徴的な首が長い肖像画と人物画は、人間をはっきりと描きたいのと、主張したかったのではないかと思うような絵でした。色使いも渋いけど、くっきりと対象の者を描きたかったと思いました。

2、庵野秀明展は、初夏の頃に行きました。あべのハルカス美術館には、紫綬褒章受章の庵野秀明と大きな文字で書かれた看板が設置されていました。中に入ると初代ウルトラマンと二代目ウルトラマンがあり、二代目は、帰ってきたウルトラマンというタイトルなので、古く見えるような作りになっていました。
第1ブースは庵野秀明が小児の時に観ていたアニメの数々が大きなモニターに映し出されていました。
その当時は生まれていないのでモニター画面のアニメについては、チンプンカンプンでしたが母は興奮して楽しんでいました。
庵野秀明が中学生の時に描いた静物画が、自分が中学生の時は描けないぐらい上手いなと思いました。
風景画もありましたが、しっかりとした線だなと感じました。
第2ブースでは高校生、大学生時代の作品が展示されていました。
ウルトラマンをモチーフにして、自作自演で監督と主演をしていました。ウルトラマンが変身するところや、怪獣がやられる所は、そのように見えるように工夫がなされてました。怪獣がダメージを受けるシーンでは、首が取れてる様に血を出す演出がされていました。紙で作られた精巧な飛行機があり、これを薄い紙で作られたのかと驚きました。ウルトラマン撮影の時に着ていた洋服も自分で製作していたようで、裁縫もできるのかとびびりました。
第3ブースでは、若手時代の庵野秀明作品が並んでいました。
庵野は、爆発シーンを描くのが上手く、その技術が当時のアニメ界には無いものでした。爆発シーンの描き方はインパクト大でした。圧倒的なスケールになる描かれ方は、後の新世紀エヴァンゲリオンが優れた作品になった要因のひとつではないかとも受取れるものでした。その後、新世紀エヴァンゲリオンのブースも廻り、新世紀エヴァンゲリオンは、当時の子供たちに大人の理想と現実を教えていきたいと思って書いたアニメなのかと知り、こうしていきたいと思う理想があってもなかなか現実はそうなってくれないと少しがっかりするけど、これが大人になっていくことなのかなと思いました。
最終ブースでは、次回作の『シン・仮面ライダー』のポスターと仮面ライダーの衣装が展示していました。
お土産コーナーでは、沢山グッズを買っている方もいて、盛り上がっていました。

3、バンクシー展も、初夏に行きました。展覧会名はバンクシーって誰?展です。グランフロント大阪 北館で開催されていました。

入ってすぐにバンクシーの故郷、ブリストルのある家にくしゃみをしたお婆さんが描かれていました。その家は坂になっていて、飛沫の絵がダイナミックに見えて惹きつけられる絵になっていました。

バンクシーの絵は、ストリートアートと言って、街の中に絵が描いているというスタイルです。ストリートアートと言っても闇雲に街の中に描いたらストリートアートと呼べるものではありません。只の落書きになってしまい、犯罪になってしまいます。
ストリートアートの定義とは、その場所に描くことで、社会的に意味のある絵になっていて且つ、強いメッセージ性を感じさせるものです。つまりバンクシーは、問題提起が必要な事柄があり、この絵を描いたら世界の人々が問題を真剣に考えてくれるだろうと熟考し計算されて描かれています。少なくとも、個人的には思いました。と言っても、只の落書きとストリートアートの違いを判断するのは容易ではないと思うので、様々な意見はあると思います。今回は、個人的な感想も入ると思いますがご了承ください。

2つ目は、Barely Legalというタイトルである作品です。本格的な海外進出となったアメリカの個展会場で実際のインド象にペイントをしました。部屋にいる象を演出しました。それは英語で『部屋に象がいる』という言葉は、「明白な問題に誰も触れようとしない」という意味になります。例えばとして、世界では貧困が蔓延しているのに、結局誰も本気で救済しないではないかと皮肉を込めてバンクシーはペイントした象を個展に展示したと思われています。因みにペイントに使ったスプレーは動物に有害ではないスプレーです。

3つ目は、イギリスの国会議事堂をモチーフにした作品です。
チンパンジー達が国会議事堂を乗っ取っている作品で、チンパンジー達がはっきりとした筆遣いで描かれていて絵を見てると単純な感想としては画力に引きつけられました。
この絵は、かつて民主主義のモデルと讃えられたイギリス議会の凋落を描いている作品です。
そのことを知って絵を見ると、本当に頭を使って議論がでてきているのか?と問いかけられているみたいでした。これは、たまたまイギリスのことを題にあげていますが、個人レベルのことでも別の国のことでもあると捉えられるなと思いました。

最後に、白い鳩が防弾チョッキを着ている作品Bullet-proofeddoveを紹介します。
パレスチナ問題の提議をしている作品で、白い鳩は、何を表しているかというと、ノアの方舟の話で最後のシーンに鳩がオリーブの枝を持って方舟に戻ってくる場面があり、それを見たノアがこの先には動物たちが暮らせる環境があると確信できるという象徴の白い鳩です。でも、その白い鳩が防弾チョッキを着ていると物騒な感じがしますよね。つまり、誰かに白い鳩は狙われているというわけです。この作品が描かれた場所は、パレスチナ、ベツレヘム市街の壁です。目の前には、イスラエル軍の監視塔があります。リアルな現実が聖書の物語と交差しています。
なお参考文献は、
WHO IS BANKSY? バンクシーって誰?展
です。

4、出版120周年ピーターラビット™展です。
ピーターラビット展は、夏にあべのハルカス美術館に行きました。
かなり暑かったのですが、家族で行ったので倒れずに済みました。
ビアトリクス・ポターが作者であるピーターラビットは、家庭教師をしてくれてた先生の息子さんに手紙として送った物語でした。その息子さんは病気がちだったため、楽しみになればとの思いで書き出したとされています。
その後、ビアトリクスは読んでくれた友人から好評だったので、ピーターラビットを自費出版します。それが大当たりして、作品は物語に収まらずクリスマスのポストカードにもなりました。
それから、人気が高まっていたので他社が偽のピーターラビットのぬいぐるみを出したのです。それに怒ったビアトリクスは、自身でピーターラビットのぬいぐるみを製作します。売り出すや否や、大ヒットします。
日本を含めた海外へも作品を売り出し、ヒットさせていきました。
ピーターラビットにぬいぐるみも数多くの種類を出して、ピーターラビットの節目の年には、お雛様をモチーフにした物も登場していました。
今年は120周年ということもあり、会場には大きなウエディングケーキも展示されていて美しかったです。
お土産コーナーで、家族それぞれに購入して、楽しめました。

以上が1~4までの美術館の紹介でした。
少しでも楽しんで読んでもらえたら幸いです。
1~4の中だと、3番目のバンクシー展が一番楽しかったです。
皆様は、どれに興味を持てましたか?
続きは、今年観に行った美術館の数々―7選ーパート2
というタイトルで書きます。次回も読んでもらえてら幸いです。

今回の記事で紹介した展示順番

1.モディリアーニ 愛と創作に捧げた35年

2.庵野秀明展

3.バンクシーって誰?展

4.出版120周年ピーターラビット™展

written by 就労継続支援B型事業所 ユアライフ新大阪