フレドリック・トーデンダルが帰ってきた!
スウェーデンの変態デスメタルバンド、Meshuggah(メシュガー)が4月1日、最新作『Immutable(イミュータブル)』をリリース!前作の『The Violent Sleep of Reason』から実に6年ぶりのニューアルバムである。
そしてなんといっても今回、Meshuggah(メシュガー)の名ギタリスト、Fredrik Thordendal(フレドリック・トーデンダル)が戻ってきたのである。Meshuggah(メシュガー)脱退中は自身の新しいプロジェクトに力を入れたい、とのことで、その間サポートギターとしてScar Symmetry (スカー・シンメトリー)のPer Nilsson(ペル・ニルソン)がツアー等を手伝っていた。
そして今回のMeshuggah(メシュガー)の新譜、ざっくり全体的な感想を言うと、本当に「いつものメシュガー」である。安心安定のいつもの変態リズムでファン達は安心しただろう。アルバム名のImmutable(イミュータブル)も「不変」という意味である。彼らの強い意志を感じる。
だいぶ前のカキコミでMeshuggah(メシュガー)を紹介した際、彼らはポリリズム(Perfumeの曲名ではない)を用いた楽曲を制作するのを書いたと思うが、ポリリズムとは民俗音楽などでよく用いられる、一つの拍子の中に異なる拍子を混ぜ込んで演奏する奏法である。四拍子の中に二拍子や三拍子などを挿入して「ズン、ズン、チャ、ズン、ズン、チャ」や「ズン、チャ、ズン、ズン、チャ」といった独特のリズムを生み出す。
Meshuggahはそれを当たり前のように何重にも複雑に重ねて演奏する。意味不明な、訳のわからない、聴いていてだんだん音がズレてくるけど、それが何とも心地よい謎の浮遊感を生み出している。やっていることはいつもと全く同じなのに何故か飽きない、新しい発見がある、曲の展開が予測できない感じがワクワクする。
新曲二曲を紹介!
複雑で予測のつかない曲展開に、Fredrik Thordendal(フレドリック・トーデンダル)の不安を煽るような不気味なギターフレーズと、ピロピロピョロピョロといった、頭が狂ったようなギターソロが乗る。Meshuggahはやっぱりこうでないと。
初っ端からいきなりポリリズムの嵐である。そこに不安を煽るような独特のギターフレーズが乗る。音も当然ながら、映像や光の演出も曲に合わせて作られており、まさに「五感で楽しむ」といった感じの曲である。
これも非常にMeshuggahらしい曲である。何だか遅いし、曲のリズムは訳わからないし、でも謎の浮遊感を感じる。やっていることはよくわからないけど、実は物凄いことをしている。しかもそれをサラッと、当たり前かのように。曲中盤~終盤にかけてのFredrikの変態ピョロピョロギターが最高過ぎる。
本当にいつもと同じMeshuggahなのにまったく飽きない。
その他にもザクザクとギターを刻むタイプの『Phantoms』や、最初は静かな癒されるようなギターメロディーで、ヒーリングミュージックか?アンビエント音楽か?と思わせておいたらいきなりドスンとMeshuggah節の非常に重たいリフがやってくる『They Move Below』、えっっ?あのMeshuggahがブラックメタルのようなトレモロリフを弾いている!?と意外な『Black Cathedral』など、聴きどころ満載である。
だんだん海外バンドの来日が増えてきた!
コロナ禍により、来日はおろか、国内のバンドですらなかなかライブがしづらい状況が続いている中、最近だんだんと海外バンドの来日も増えてきた。いつもの日常に戻りつつあるのだろうか?
8月にはDOWNLOAD JAPANの開催が決定し、Dream Theater等のバンドが来日予定。さらには今年ポーランドの重鎮デスメタルバンド、Vader(ヴェイダー)の来日も決定。
Meshuggahもまた日本に来てくれたらいいな!と思う今日この頃。