上島竜兵さん自殺について思うこと

上島竜兵さん自殺第一報を聞いて思ったこと

上島竜兵さん自殺、その一報を見た時に思ったのが『確かに出川哲朗さんに比べて、上島竜兵さんは評価が低すぎたよな。その精神的ダメージがあったのではないか?』ということでした。

出川さんと同時期に『リアクション芸』をいうのを発明し、世に存在感を示してきた二人。なのに、出川さんはテレビで引っ張りだこなのに、上島さんは露出を減らしていった。この差はどこから生まれてきたのでしょうか?

『イッテQ』に出川さんのリアクション芸で繫げるピタゴラスイッチという企画で、上島さんが出てきたときに、ねじり鉢巻き、鼻下には鼻毛線、ふんどし姿で太鼓腹を丸出しにしての登場を見て、これが上島さんの『正装』なのだなと僕は笑いましたが、視聴者の人は『下品』と感じたのかもしれません。

しかし、笑いというのは下から上へのカウンター、すなわち下品なところから生み出されるものではないでしょうか。

それに笑いは『下品』か『上品』かで判断するのではなく、面白いか、面白くないかの二択で判断するものだとも思います。

下品だということだけで、過小評価をされてしまったのが、上島さんを自殺に追い込んだ一つではないでしょうか。

上島さんは面白かった。それだけで十分に評価に値する人物だったと思います。

 

 

あとBPOが『後押し』をしたのではないか

そして上島さん自殺に追いやったこととして、どうしても僕が頭によぎるのは、BPOの出した『いじめを助長する罰ゲームなどで、肉体的なダメージを負わせる笑いは良くないのではないか』というような声明を出したことです。

この声明のせいで、年末の名物にもなっていた『ガキの使いやあらへんで絶対笑ってはいけないシリーズ』が、笑うとけつを叩くというシーンがあるので、去年から放送されなくなった原因なのではないかと言われていますが、この罰ゲームで肉体的なダメージを負う笑い、これはリアクション芸そのものであり、そんなリアクション芸人たちを否定する声明だったのではないでしょうか。

俺たちのやってきた『笑い』はもう時代的にできない。上島さんはそんな絶望感を感じたのではないかというのは想像に難くありません。

リアクション芸はする側とさせる側との協力プレーだという部分には目もくれず、ただ見た目のダメージだけを見てBPOがジャッジしたのは、結果的にリアクション芸人の仕事を奪った。その自覚をBPOは持ったのでしょうか?

時代から求められていないのならば、消えてしまおう。そんな心情を上島さんは持ったのではないかと思うと、僕はBPOを恨みます。一人の面白い芸人さんを、この世から消したのだから。

上島さんは稀有な芸人さんだった

とにかく、上島さんが自殺して、多くの一般人だけでなく、同業者の芸人さんも深い悲しみに陥っているのが印象的です。

アンチ明石家さんま、アンチ松本人志というのは聞いたことがありますが、アンチ上島竜兵なんていう言葉は聞いたことがないです。

どの世代のどんな人でも思わず笑ってしまう笑いを、純粋に歩んでいた上島さんだからこそ、誰もが愛していた芸人さんになったのでしょう。

こんな誰もが愛す芸人さんというのは、稀有な存在でしょう。そんな人が今この世にいないことが寂しすぎます。

とにかく、上島さんの死で、リアクション芸というのもテレビから死んだと言えます。僕としては純粋に笑いたいだけなのに、それを許さない世の中というのは、生きずらい世の中ともいえましょう。

上島さん、今は安らかに天国で、志村けんさんとバカ笑いをして下さい。

written by 就労継続支援B型事業所 ユアライフ新大阪