研修生時代(入社1年目)

研修の思い出

 ようやく入社した協栄生命でまず、全国から2年目の研修生を集めて白浜の研修所で集合研修を行う。生命保険の基礎、社会保険との補完関係などである。レクレーションでソフトボールもあり、私は建物にぶつかり頭を縫うけがもした。宿泊所は4人一組であるが、私たちの部屋は3人であった。まもなく研修内容もセールストークの実践訓練となり、しばらくすると神戸市支社からは2年先輩のO主任が、やってきて我々神戸支社の6人に対して指導を行った。1対1のロールプレイングが基礎なのだが、飽きたわけでもないのになぜか浜辺でヤドカリを相手にロールプレイングをしていた思い出がある。主任とのロールプレイングも終わると、我々が赴任する研修生指導支部の支部長とご対面である。緊張して待っていると柔しい顔をしたスマートな紳士があらわれた。我々が自己紹介をすると、支部長「ここで彼女が居てるものは?」と聞く。2~3人が手を挙げる。「仕事が始まるとそれどころではなくなるから、大事にしてやれよ。」1人パイナップルのような頭髪をしてる同僚につかつかっと近ずく。「お前、この頭はなんじゃ!協栄生命は、(空手で7:3のところにてをあてて)ここから分けるんじゃ!」以降心構えを諭された。

神戸支社

約1月弱の研修も終え、いよいよ神戸支社に赴任した。8階建て鉄筋コンクリート造建物の8階が我々研修生の宿泊(3LDK)施設になっている。まかないのおばさんつきである。3階が我々の研修の属する、神戸支社中央支部。2階が事務内務を担当する神戸支社。1階が駐車場。
 支部には男女営業社員が30名程度。あとでわかるが、海千山千の一癖も二癖もある個性的なひとたちであった。

営業開始

 当時協栄生命の大卒採用は、内務(事務)系と研修生(営業管理職)に分かれており私たちは営業管理職となる。1年目研修生、2年目研修生班長、3年目研修生主任、4年目支部長補佐(営業所長)か教育主幹とエスカレーター式に昇格する為、一般の現地採用された一定期間に成績がないと解雇される営業社員から妬まれないよう言動には十分注意しなければならないのである。
 保険会社のこのシステムはさらに、営業所や支部にも適用され査定機関に、営業社員数、成績などを適用するので、営業所長になったわれわれを十分くるしめて辞めた同期や先輩も多くいた。
 さていよいよ営業開始である。各々買ったり自覚から乗ってきた原付にのって兵庫区の商店街に向かう。セールスブック片手に商店に飛び込み営業をかけてゆく。N班長が後ろに立つ。「こんにちは、わたくし納税貯蓄組合の共済を担当いたします、協栄生命の〇〇ともうします・・・・年金の件でアンケートを・・・」ことばが続かない。「結構です」・・・・・あきらめて表に出るとN班長から失跡が。「おまえ!客をおこらしとるやないか!」「次、隣に行ってこい!」
同様に断られる。これは弱った。数訪問するしかない。

written by 就労継続支援B型事業所 ユアライフ新大阪