本のソムリエ

自分に合った本を探すには

私は読書が好きです。
しかし、本を選ぶのは意外と難しいです。
自分の興味のあるジャンルやテーマで選ぶのが基本ですが、星の数ほどある本のなかから合った作風を探すのは、結構骨が折れます。
漫画なら絵の好みや作者で選ぶのである程度絞れますが、イラスト以外は活字という作品の場合は、何で選ぶか。
私はあらすじと表紙の絵、帯の部分に書いてある文言などに魅かれたらその本を手に取ります。
まわりくどい表現の文章で書かれた小説は好みに合わないので、読みません。
夢のあるファンタジーや自分の知らない世界や知識を広げてくれる時代小説が好きです。
読書に慣れてない人は、ラノベから読んでもいいし、活字が大きくて薄い本から入るのも一つの方法ですよ。

それぞれの本の持つ特性

私は自分の本を出すという野望があります。
それに向けてできる努力は惜しみません。
その人が求めている本を吟味して選んであげる本のソムリエという仕事にも興味があります。
図書館の司書などもサービスで本を探してくれるそうですが、よりその人によりそった本を選定する本のソムリエに憧れます。
しかし、一読者としては自分の好きな本を読んでいればいいだけですが、多種多様の本の世界に触れていなければその仕事はできないと思います。
本を選り好みする私にはむずかしいかもしれませんね。
この出版不況で本は生活に絶対的に必要ではないうえ書店で購入するととても高いです。
けれど、本の活字には作者の想いが乗せられ、独特の力があります。
本でしかひたれない魅力に多くの人に触れていただきたいですし、生きるうえでの糧にしてほしいです。
本を読むのは楽しいことでなければいけません。
教科書に載る話や身近にある題材だけで、読書を遠ざけるなんてもったいないです。
漫画や絵本も私は立派な読書体験だと考えています。
たしかに絵本は短時間で読めるものが多いし、漫画は絵と台詞で展開するため、活字の本ほど、想像力はつかないという向きもあるでしょう。
私の場合は漫画も絵本も活字の本も大好きです。
漫画にも勉強になる知識が沢山詰まっていますし、心理的にキャラクターの考えを読まなければ理解できないケースもあります。
なので、漫画だけ読んでいると想像力を養われないというのは大きな間違いなのです。
絵本には作者の込められたテーマやメッセージが秘められている作品も少なくありません。
読むことは楽しいし、心の栄養になるのです。

本を選ぶときのヒント

押し付けるようなものでは本来ないし、勉強だって同じです。
確かに親や教師の立場からは勉強しなくていいとは言いづらいのはわかりますし、学がなければ進学や就職はできません。
けれど、自分が納得して自主的に勉強するのと、やらなくてはいけないから仕方なくやるというのでは理解や興味を深めるのに圧倒的な差が出ます。
勉強はしんどいものだと、思いこまされている子どもはかわいそうです。
気に入った本を探すのはたいへんだけれど、楽しいです。
いい本との出会いは、いい人との出会いにも通じます。
その本を読んで何を感じたか、どんなものを得られたのか、考えるためには読書感想文も悪くないと思います。
けれど、課題図書という形ではなく、子どものころからどんなジャンルの本で読んで書いてもかまわないようにすべきだと思います。
私の場合はもともと読書好きなので、誰かの力を借りなくても本は選べますが、読書に興味のない人を対象に本に興味を持ってもらうにはどうしたらいいのでしょう?
こんな本があったらいいなというのを考えてみたいと思います。
読書は基本、読むという一つの作業に終始します。
だから、読むだけでなく、読者が作品に書きこめたら面白いのではと思うのですが。
例えば、クイズ形式で問題にこたえられるようになっていたり、落書きスペースなんか
があったり。
ゲーム性をつけたらいいのではないかと思うのです。
個人的には数字に弱いので、理数系に簡単に興味を持てる本が沢山出てほしいです。
音の鳴る小説というのもいいかもしれません。
絵本や漫画は絵が入るので、活字の本よりは敬遠されませんが、文章だけ味わえるように作られた小説にも従来にない工夫がほしいです。
その人の興味のあること以外に、普段何を大切にしているか、どんな悩みを抱えているのか。そういったところからアプローチしても本の目利きの助けになるかもしれません。

written by 就労継続支援B型事業所 ユアライフ新大阪