世界初のプラネタリウム
世界初のプラネタリウムは、1923年にドイツで誕生した「カールツァイスⅠ型」です。4500個の恒星と5つの惑星の運行を再現することが出来ました、当初はプラネタリウムと聞いて多くの人が思い浮かべる通称「ダンベル型」と呼ばれる2球式のものではありませんでした。
日本のプラネタリウム
日本で初めてプラネタリウムが設置されたのは14年後の1937年で、大阪市立電気科学館(現:大阪市立科学館)に設置されました。私も子供の時に何度も見に行きましたが、その異様な形をした機械に不気味さを感じまくっていた思い出があります。それでもその古い機械が投影する宇宙にのめりこみました。解説をする学芸委員もユーモアと気品がありあこがれていました。
さらに21年後の1958年、千代田光学精工(現:コニカミノルタプラネタリウム(株)が国産初のプラネタリウムを完成させています。
現在全世界にプラネタリウム館はおよそ2700館ぐらいあると言われていますがプラネタリウム機器を開発・製造している会社は世界に数社しかありません。
「ダンベル型(2球式)」プラネタリウム全盛期真っ只中の1978には、自動演出装置が完成し、それまで場面ごとに手動で操作していた星の東映の完全自動化が実現しました。
この装置は東京・池袋のサンシャインプラネタリウム(現:コニカミノルタプラネタリウム“満天”in Sunshine City)に初めて導入されました。
「1985年 一球式プラネタリウムと傾斜型ドームの登場
足元まで広がる星空の臨場感を演出する傾斜型ドームと、一球式プラネタリウム「インフィニュム」が登場。一球式の最大の特徴は、太陽系のほかの惑星から見た天体の動きを再現できる事でした。1985年に開催された「つくば科学万博」では一号機が活躍しました。
「1997年 星空と360度デジタル映像の融合」
光学式プラネタリウムとCG影像を投影する全天周影像システムが融合しました。世界初の統合型プラネタリウム「ジェミニスター」が誕生。光学式が映し出す美しい星空と、全天周影像投影システムが描き出すCG画像とが相まって、新しいドーム影像空間が創り出されます。
大阪の昔の星空は天野川が見ることが出来たし、家にある安物の望遠鏡で土星の輪もみえました。それかいわゆる「光害」で夜の天空に光が入り込むようになって、夜空を見て感動したりすることも少なくなったと思います。
星に思いをはせて
世の東西を問わず、星を観ながら人類は様々な想像を巡らせて来たと思います。星座をめぐる物語や神話などは現代人ではおもいもつかぬ素晴らしいものがあります。現代のストレスに疲れ切った時はプラネタリウムを観て気分転換してみてはいかがでしょうか。わたしも行き詰った時には、何億光年の天体の中の地球という惑星の一点で悩んでいるということを再認識して、気を取り直してやろうと思います。」