岡山県 大原美術館について

大原美術館に訪れて

昨年の秋に岡山県の大原美術館に行きました。
大原美術館は、倉敷市にあります。事業家の大原孫三郎が昭和初期、友人虎次郎の才能を高く評価して美術留学をさせました。虎次郎は、作品制作に励みながらも、絵画コレクターもしていました。

その後、孫三郎の同意のもと『日本の若い画学生に西洋絵画を』を精神に絵画の数々を集めました。
精神に共感した画家達の協力を経て、場所を借りて個展をすることにしたのが初めです。
そのぐらい小さな規模での展示のつもりでしたが、昭和5年に虎次郎が亡くなったのをきっかけに大原孫三郎が、私立美術館では初の西洋美術を中心とした大原美術館を設立させました。

今回は沢山の作品の中から3点程紹介します。

初めは、ジョゼフ・コーネル作 無題(ホテル:太陽の箱)
パッと観たとき、これは何だろうと不思議な感覚を持ちました。
箱の中に太陽があり、燦々と輝いていました。しかし、余り明るい雰囲気がしていなくてどこか暗さがあるなと思いました。
部屋に閉じ込められているところから、窓が見えて少し光が入っているのか?
でも、太陽に表情があり、にこやかだから良い思い出なのか?と両極端な感想を思いました。
解説を読むと、この作品は旅行に行った少年時代の思い出らしいです。
作者にとっては、かなり良い思い出だったそうで、楽しい瞬間を切り取った作品だそうです。
その解説を読んでホッとしました。芸術作品の中には、良くない思い出を作品にしているのもあるので、ドキドキしていました。

2点目の感想は、下に書きます。

大原美術館 童女舞姿について

2点目は日本の美術から、岸田劉生作 童女舞姿
綺麗な艶のある髪の女の子だなと思いました。
細かい着物の部分まではっきりくっきりと見えるように色が塗られているなと思いました。

光沢のあるように筆で描くのは、中々難しいことだと思いました。
当時の女の子を率直に描いているのは、写真で撮ったのかのようなリアルを書けていて凄いと思いました。

赤色の着物が当時を感じられる色使いと思いました。
薄橙に塗られた肌は、日本人を感じられる塗り方で、色の配色だと思いました。

3点目は、エル・グレコ作 授胎告知 です。

感想は下に書きます。

大原美術館 授胎告知について

最後は、エル・グレコ作 授胎告知
これは、聖母マリアの元に大天使が降りてきて、まだ若く未婚の聖母マリアに授胎を知らせたという場面を描いた作品です。未婚だった聖母マリアは、戸惑いを隠せませんが、もうすぐ身籠るからと大天使に告げられてしまったのでした。

この作品は、そういった戸惑いの表情を読み取れる様に描かれているのが印象的でした。

色合いもはっきりとしたのが使われていて、見ごたえがあり見入ってしまいました。
聖母マリアの顔色も色白で恐怖感と美人なことが直ぐに分かる素晴らしい描き方でした。

大天使の真剣な眼差しは、鑑賞者をも、少し恐怖を与える表情でした。

いかがでしょうか。
大原美術館の魅力が少しでも伝われば幸いです。
ここまで、読んで頂きありがとうございました。
是非、皆さんも大原美術館にお出かけください。

今回の全ての作品の参考文献は、公益財団法人 大原美術館のホームページからです。

written by 就労継続支援B型事業所 ユアライフ新大阪